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お、なんだか続いているぞ。
キャラの細かい紹介は、それぞれの結果を参照だ!
そもそもの間違いは、蓮を前に歩かせていたことだなと、金は思っていた。
ルシアと一緒に魔法陣をくぐった直後、金がちょっと手紙に目を落としているうちに、蓮が妙なことを言い出したのだ。
「あれ?るしあん?るしあーん!どこー?!」
「え…。」
その間僅か数秒。
魔法陣のすぐ傍ということで人が多かったのも災いし、蓮と金はあっという間にルシアとはぐれてしまったのだった。
「…こうなったら仕方がないんだな。確かルシアは知り合いと合流して、山越えして二日めには向こうの平地に行くって言ってたんだな。ボク達もそのルートを取れば、最悪会えなくても探索はできるんだな。」
「そうですね、それじゃ目標はあの山ですね!」
蓮がビシッと指し示したが、金は手をパタパタとふり、肩を落とした。
「真逆なんだな…あっちなんだな…。」
そんなこんなで翌日。
目標の山を越え、麓まで後少しという所を進んでいた四太とルシアの前を、小さな鷹が一羽ざっと横切った。
「うおっ…っぶねー。」
足を止める四太を、小鷹は止まった木の枝から眼光鋭く見下ろしていた。
「随分ミニサイズ!」
「俺に喧嘩を売るとは、ツイてないな。」
「俺達に、よっ。」
言葉と同時にルシアが高く掲げた石から、魔力が圧縮された弾丸が飛び出した。
ルシアの一撃は図らずも鏑矢となった。
小鷹はそれをかわし、一直線に四太をめがけ飛んだ。
ガギイッ!
鋭い嘴を何とか斧で受け止めると、小鷹はすぐに上空へと舞い上がる。
「ちっ。届かねえか。」
「任せて。」
ルシアの手にある魔を帯びた石が、青白く輝く。
「いけー!」
再び現れた魔力の弾丸は、今度は確実に小鷹の尾羽に傷をつけた。
ケーーッ!
悲鳴のような声をあげ、小鷹は今度はルシアめがけて鋭い爪で突撃してくる。
「しゃがめ!キャベツ!」
「!」
どかっ!
しゃがんだルシアの少し上あたりを四太の斧が通過する。
飛んできた直球を弾き返すような軌跡を描いた斧を避けることができず、小鷹は羽を散らして足元に落ちた。
「いっちょあがり。」
「…正直、危なくなかった?今の。」
「しゃがんでなけりゃ振ってないよ。俺様、見た目通りフェミニストだから。さーて、食料も手に入った所で、合流地点まで進みますかね。」
四太は斧を背中のホルダーに仕舞うと、落ちていた小鷹を大きな袋の中に放り込んだ。