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はーい、小説モドキ書きまーす。
どこまで続くかわかりませーん
終わるかどうかも怪しいでーす
リクエストがあればキャラも出すかもー
何かもうどうとでもできる企画ですー。
ではどうぞ。
※いろいろあってルシアのキャラをざっくり変更。(9/2)
「お、お腹すいたんだな…」
船から下りるなり金華猪は木陰に座り込んでしまった。
ここは名もない島。
冒険者達は、それぞれの思い描く財宝を求めてこの島に辿り着き、そして遺跡を探索していた。
きっかけは小さな手紙一枚。
たった今、船でこの島にやって来た金も、その手紙を受け取った一人だった。
濃い緑の人民帽に人民服。
遠めには小太りの男に見えるが、近付いてよく見ると豚であることがすぐわかる。
木に寄りかかりぐったりとしている金を見かねて、一人の人物が彼に近寄った。
「あのー…これ食べます?」
「ん…おおー、美味しそうなんだな!」
「あ、ルシアさんも良かったらどうぞ。おやつは沢山ありますから。」
「ホント?さんくすー。」
金に差し出されたのはチョコレートクッキー。
差し出した人物は犬のようなウサギのようないでたちをしていた。
一緒にいるのはヘソだしルックのエルフである。
「ありがたいんだな。ボクは豚の金華猪。キミは?ウサギなのかな?」
「えー、何言ってるんですか。僕は普通の日本人ですよー。」
「ニホン人。」
(きっと耳が二本って意味なんだな)
頷く金に、自称日本人は自己紹介を続けた。
「上四万十川蓮っていいます。かみしまんとがわ、までが苗字です。」
「島で始めての食事なんだな。美味しかったんだな。」
「いやー、僕よく道に迷うんで、非常食は多目に持っとく癖がついちゃってるんですよ。」
「おかげでおいらもおやつにありつけた♪」
蓮の鞄からまだクッキーを捜索していたエルフの女性がにっこりと笑った。
「おいらはルシア・ウィンディフォレスト。よろしくー。」
「よろしくなんだな。」
「あ、折角だから金さんも一緒にどうですか?僕、迷ってここまで来ちゃったんで仲間とかいないんですよ。」
蓮はぽんと手を叩くとルシアの顔を覗き込んだ。
ルシアは嬉しそうに頷いている。
同行者の許可はおりたようだ。
「迷って…蓮は手紙を受け取ってないのかな?」
「んー…実は僕、ペットのトレーナーの学校に行く予定で、気がついたらここにいたんです。電車1回乗り換えるだけだったはずなのに…」
「そうなのかな。ボクはこれを見てきたんだな。」
そう言って金は蓮に持っていた手紙を見せた。
「へーっ!そんなすごい事になってたんですね。」
「あ、アタシは知ってるから。まあ、出れなかったっていうか戻ってきたっていうか…。」
言っている意味がわからず不思議そうに顔を見る二人に、ルシアはにっこりと微笑んで言った。
「エルフには謎が多い方がいいもの♪」
こうして同行する事になった三人だったが、しばらく歩いたところでルシアが二人に話し掛けた。
「ほら、あそこに集団が出来てるっしょ?」
「すごい人なんだな。」
「うわー、僕また迷っちゃいそう…。」
ルシアが指差したあたりには確かに黒山の人だかりがあった。
「あのあたりが遺跡の入口。魔法陣があってね、遺跡の中の魔法陣と繋がってるってわけ。」
「あ、それなら僕でも迷わないかも。」
「それから、魔法陣の近くに島で唯一の売店があるんだけど、ここでの通貨はパワーストーンっていうもので…今のおいら達には買い物は無理かなぁ。」
「ルシアは物知りなんだな。伊達に長い事生きてないんだな。」
「えっ?!おいら永遠の若手だよ!ほら、ヘソも出すし、生足もだすし。」
なにやら必死な様子が返って哀愁を誘うのだが、蓮は黙っておくことにした。
(女の人を怒らせると後が恐いもんね…)
「さて、それでは満漢全席のために、早速突入なんだな。」
「…どうせここまで迷っちゃったんだ、どうせなら財宝手にしてから学校に行こうーっと。」
「準備ができれば、進行開始!」
こうして三人は魔法陣を使い、遺跡の中に入って行くのだった。